事例253:2歳女児の醜状で14級を認定させ、基準の2倍以上の後遺障害慰謝料を獲得した事案

Cちゃん(交通事故時2歳)は、Cちゃんの母と外出中、目の前で起きた交通事故現場から、衝突の衝撃で飛んできた車両を避けきれず、上肢に火傷を負いました。
その後、半年以上に渡る治療によっても、火傷痕は消えず、後遺障害等級申請の結果、14級の認定が出ました。
Cちゃんのご両親は、加害者側保険会社との間で賠償交渉に臨みましたが、保険会社から提示された金額では、まだ幼くしかも女の子であるCちゃんに残った火傷痕を贖う金額には到底足りないのではないかと不安を感じ、サリュに相談にお越しになりました。
幼児に後遺障害が残存した場合、その後遺障害が、10年以上先の将来において、就学・就労・結婚等の人生の節目において、被害者にどのような経済的・社会的影響を及ぼすのかが不透明であるため、その賠償金をどのように考えるかという非常に難しい問題に直面します。加えて、醜状に関する後遺障害の場合には、被害者の今後の成長度合いによって、醜状痕の面積・濃度等がどのように変化するかは未知数であり、将来の変動をも踏まえて現時点でどのような請求ができるかを検討する必要もありました。
そこでサリュは、過去30年程度の期間にわたる裁判例を調べ、幼児に醜状痕が残存したというケースにおける裁判所の考え方・判例の動向を掴みました。そうしたところ、幼児の場合には、逸失利益(後遺障害の存在によって将来生じうる経済的損失を賠償すること)が認められるケースはほぼないが、その分、裁判所は、後遺障害慰謝料(後遺障害が残存していることに対する精神的苦痛を賠償すること)を増額して認定することで被害者保護を図ろうとしていることが判明しました。
これらの検討結果を元に、Cちゃんの後遺障害慰謝料を増額し、加害者側保険会社との交渉に臨みました。
裁判例の分析に基づく論理的な主張を行えたこともあり、最終的には、受任から約3ヶ月の短期間で、後遺障害慰謝料を増額させた、約230万円で示談が成立しました。
Cちゃんのご両親は、短期間で交渉の効果を上げたサリュの調査力・交渉力を高く評価して下さりました。

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